福永騎手「リアルスティールで王道の競馬をする」

今週の菊花賞トライアル、神戸新聞杯（２７日、阪神）で、皐月賞２着のリアルスティールが復帰する。日本ダービー４着後に左第１指骨剥離骨折が判明。今回が４か月ぶりの実戦となるが、気になる仕上がりはどうか。主戦の福永祐一騎手（３８）＝栗東・フリー＝に「３つのポイント」をぶつけた。（構成・宮崎　尚行）

　先週のセントライト記念で、ダービー２着のサトノラーゼンが７着。２冠馬ドゥラメンテが不在で、菊花賞（１０月２５日、京都）は混迷の様相を見せつつある。春のクラシックで上位争いを続けてきたリアルスティールの状態は、誰もが気になるところ。主戦の福永に「３つのポイント」に絞って、質問をぶつけた。

　《１》仕上がり

　左前脚の剥離骨折が判明後、栗東近くのノーザンファームしがらきへ放牧に出て、今月２日に栗東トレセンへ帰厩。調教を重ね、１７日にＣＷコースの１週前追い切りを行い、併走馬に大差で先着。６ハロン８０秒８、ラスト１ハロンは１１秒６と文句なしの動きを見せた。

　「春は後ろ脚の踏み込みが浅かった。進化してくれないと…」と微妙な表情を見せた福永は、追い切り後に笑顔でサムアップ。「春は体ができてなくて、排気量の割にトモ（後肢）が入ってなかったけど、入るようになっていた。自分から動けるし、加速がつくようになってる。春とは動きの質が違う」と絶賛した。

　《２》距離

　２４００メートルのダービーでは、デビュー５戦で最低着順の４着だった。レース中に骨折していた可能性はあるが、直線で手応えほど伸びなかった。「距離の壁か、骨折かは分からない」と福永は前置きしながらも、克服に手応えを見せる。「体が完成されてからは距離適性が出てくるけど、まだ３歳のこの時期ならある程度は能力でこなせる。メイショウボーラーやローレルゲレイロみたいな例もある。乗りやすいし、折り合いもつくから」と力を込めた。

　《３》相手関係

　今回のメンバーで実績は断然。夏の上り馬などの勢いは気になるが、福永は能力を信頼する。「春はまだ完成されていない中で走っていた。気難しい面はあるが、それを出さないように教え込んだ。その仕込みは春に済んでいる。今回は普通に、出たなりの競馬をしたい。楽しみやね」と、気にするそぶりはない。

　福永は最後まで自信の口ぶりだった。王道の競馬で、堂々とねじ伏せることを宣言した。この４か月でどこまで成長したか。結果次第では、菊花賞では「１強」になるかもしれない。　　引用元：ヤフー

引用元：福永「リアルスティールで王道の競馬をする」