荻野極が好調な理由(エージェントなしだから)

第２２回マーメイドＳ・Ｇ３（１１日、阪神）の出走馬が８日、確定した。軽量５１キロのバンゴールで挑むのが、２年目の荻野極騎手（１９）＝栗東・清水久厩舎＝。先々週まで１２週連続勝利を挙げ、すでにデビュー年の２０勝を上回る２４勝をマークする若武者が、２度目の重賞騎乗となる牝馬限定のハンデ重賞で波乱を呼ぶか。

現状に満足することはない。荻野極は１２週連続勝利を始め、早くも昨年を上回る２４勝をマーク。しかし、上半期を振り返る表情は厳しかった。「もう少し勝てたと思います、１着、２着（２４回）、３着（２２回）がほとんど同じ。勝ち切るということを身につけないといけません」と反省が自然と口を突いた。

競馬漬けの生活が躍進を支えている。今はエージェントが騎乗馬の調整をする騎手が多い中、スケジュールを自分で管理。タブレット片手に、頻繁に鳴る電話で調教師と自ら会話する。「直接話すことで、馬の癖が把握しやすいという面はあります」と口にする。

デビュー前から師匠の清水久調教師に「競馬をよく見なさい」と何度も言われてきた。騎乗が決まった馬のＶＴＲを何度も見返しては分析し、イメージを刷り込むのが日課。トレセン全休の月曜日は栗東近くの牧場で、入厩を待つ馬の調教にも騎乗する。厩舎のキタサンブラックの調教で走る馬の背中も経験した。

マーメイドＳで２度目の重賞騎乗となるバンゴールもレースＶＴＲをすべてチェック。「トップスピードに乗るまでに時間がかかりそうなので、早め早めに動いていかないといけない。チャンスはあると思います」。何かを極めるために努力を惜しまない人になってほしいという願いを込めて、「極（きわむ）」と名付けられた。初タイトルが競馬の道を極めるための第一歩になる。（山本　武志）

◆荻野　極（おぎの・きわむ）１９９７年９月２３日、東京都生まれ。１９歳。１６年３月５日、デビュー。同年４月１０日、阪神３Ｒ（タガノインペーロ）で初勝利。ＪＲＡ通算４４勝。今年４月のフローラＳ（ピスカデーラ、１６着）で重賞初騎乗。ドリームジャーニーが勝った０９年有馬記念で騎手にあこがれた。趣味は馬に乗ること。好きな食べ物は焼き肉。

引用元：ヤフー【https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170608-00000215-sph-horse】

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